不動産を相続した人の中には、これから相続登記の手続きを予定しているケースがあるかもしれません。しかし登記の手続きは専門的な知識や深い経験が求められるため、素人の方だけで進めるのは難しいのが現実。そのため実際には登記の専門家である司法書士に、代行業務を依頼することが一般的です。そこで相続登記をするにあたっては、どのような手続きでどれだけの費用が平均的にかかるのか、大まかな目安を知っておくと、司法書士にも安心して依頼することができるでしょう。

まず相続登記を法務局へ申請する際には、印紙によって国へ登録免許税を支払う必要があり、その費用は不動産の固定資産評価額の0.4パーセント。例えば不動産の評価額が1千万円であれば、4万円の登録免許税がかかることになります。登記申請では各種の書類をそろえる必要もあります。例えば戸籍謄本もその1つ。

この発行手数料には、1通あたり500円から700円ほどの費用がかかります。この他にも登記事項証明書では不動産1件あたり600円、印鑑登録証明書で約500円、さらに書類の取り寄せを郵送にするなら、その郵便料金も必要になるでしょう。司法書士に相続登記の代行を依頼するならば、これらの費用に加えて、さらに手数料や報酬がかかります。この費用は登記対象の不動産の件数や評価額によって変動しますが、平均的な報酬相場としてはおよそ3万円から10万円を、一つの目安にするとよいでしょう。